転職者が知るべき!雇用契約書と労働条件通知書の違い

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新しい会社で働くことが決まり、いよいよ「雇用契約書」を受け取ったとき、内容を隅々まで確認していますか?
「難しそうだから、とりあえずサインしてしまった」
もしそうなら、それはとても危険です。
雇用契約書は、あなたの働き方や権利を守る上で、非常に重要な書類です。
ここに記載された内容が、今後の給与や休日、働くルールを決定します。
しかし、専門用語が多く、どこをチェックすればいいか迷ってしまいますよね。
この記事では、雇用契約書を結ぶ際に、あなたが最低限知っておくべき知識と確認すべき重要ポイントを、わかりやすく解説します。
この記事を読めば、安心して契約書にサインでき、入社後のトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。

雇用契約とは?その役割と契約書・通知書の違い

雇用契約とは、使用者(会社)と労働者との間で、働く上で守るべきルールや労働条件について合意する約束のことです。この約束は、あなたの労働における権利と義務を法的に守る大切なものです。
ここでよく混同されがちなのが、「雇用契約書」と「労働条件通知書」です。

  • 雇用契約書: 会社と労働者の双方が合意したことを証明する「契約書」です。一般的には双方の署名・捺印が必要です。
  • 労働条件通知書: 会社が労働者に対し、労働条件を一方的に「通知」する書類です。労働基準法により、会社は特定の項目を書面で必ず明示する義務があります。

最近では、この2つが1つの書類にまとめられているケースも増えていますが、どちらもあなたの労働条件を示す重要な書類であることに変わりはありません。

雇用契約書に必ず記載されている項目を徹底チェック

雇用契約書には、必ず確認すべき重要な項目がいくつかあります。
これらを曖昧にしたまま契約を結ぶと、後々「聞いていた話と違う…」と後悔することになりかねません。

必ずチェックすべき項目例:

  • 契約期間: 契約社員やアルバイトの場合、いつからいつまでの契約か。
  • 就業場所: 勤務するオフィスの所在地はどこか。転勤や異動の可能性はあるか。
  • 業務内容: どのような仕事を担当するのか。契約と異なる業務を指示される可能性はないか。
  • 就業時間・休憩時間: 始業・終業時間、休憩時間はどうなっているか。
  • 休日・休暇: 毎週何曜日が休みか、有給休暇はいつから何日付与されるか。
  • 賃金: 基本給、手当、残業代の計算方法、昇給や賞与の有無。

これらの項目について、事前に聞いていた内容と食い違いがないか、細部までしっかりと確認しましょう。

給与・残業代・休日|お金と労働時間に関する注意点

お金と労働時間は、最もトラブルになりやすい部分です。特に以下の点に注意してください。

  • 給与:
    • 基本給と手当: 基本給が想定より低く、手当で上乗せされている場合があります。手当がどこまで支払われるのかを確認しましょう。
    • 残業代: 「みなし残業代(固定残業代)」が給与に含まれている場合、何時間分がみなし残業に当たるのか、それを超えた分の残業代は支払われるのかを確認しましょう。
  • 労働時間・休日:
    • 残業: 労働基準法では、原則として週40時間、1日8時間を超えての労働は禁止されています。もし残業がある場合は、その場合の労働時間の上限や残業代の計算方法を確認しましょう。
    • 休日: 「週休2日制」と「完全週休2日制」は意味が異なります。「完全週休2日制」は毎週2日休みですが、「週休2日制」は月1回以上2日休みがあれば良いという場合があるため、注意が必要です。

契約期間、更新、退職に関するルールを事前に確認

契約期間の定めがある有期雇用契約の場合、契約更新や終了に関する項目も重要です。

  • 契約更新の有無:
    • 契約書に「更新する場合がある」と記載されている場合、どのような条件で更新されるのかを確認しましょう。
    • また、「契約更新の上限」が設定されている場合もあります。
  • 退職に関するルール:
    • 自己都合で退職する場合、「退職の申し出は○ヶ月前までに」といったルールが記載されています。円満な退職のためにも、このルールを事前に確認しておきましょう。

万が一に備え、退職に関する事項も事前に把握しておくことで、将来の選択肢を狭めることを防げます。

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署名・捺印する前に!絶対に確認すべき最終チェックリスト

雇用契約書にサインする前に、もう一度以下の項目をチェックしてください。

  • 書面で受け取っているか?
    • 口頭だけの約束では、後で「言った・言わない」のトラブルになりがちです。必ず書面で受け取り、保管しましょう。
  • 不明点や疑問点はないか?
    • 少しでも曖昧な点があれば、署名・捺印する前に必ず担当者に質問し、納得した上で契約しましょう。
  • 内容に納得しているか?
    • たとえ給与が高くても、労働条件が希望と合わない場合、入社後に後悔することになります。自分の納得がいく内容か、冷静に判断しましょう。

まとめ

雇用契約書は、あなたの働き方や権利を守るための大切なものです。
この記事で紹介したチェックポイントを参考に、面倒くさがらずにしっかりと内容を確認する習慣を身につけてください。

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